LEDヘッドライト

ヘッドライト磨きでLEDヘッドライトの光をよりカッコよくしよう
投稿日:2017.09.29 洗車の仕方

車のヘッドライトは、見方によって人間の目のように、その車の印象を大きく左右します。そのため、どんなにボディをきれいにしていても、ヘッドライトが黄色くくもってしまっていると台無し。
また、あまりにくもりが酷くなってしまうと、夜間走行時の視界は悪くなってしまいますし、最悪の場合、光度不足などにより、車検に通らない可能性もあるのです。
そこでこの記事では、なぜヘッドライトは黄ばんでくもってしまうのか、また、ヘッドライトの磨き方や、専門業者に依頼した際の施工時間や料金の目安について解説していきます。
目次
ヘッドライトはなぜくもる?

参照元:https://goo.gl/jrUHCJ(磨き屋さんブログ)
ヘッドライトの黄ばみやくもりは、カーシャンプーなどでいくら頑張って洗ってもほとんど落とすことはできません。まずはヘッドライト表面の構造と、黄ばみやくもりの原因を知り、正しい方法を理解することが必要です。
ヘッドライト表面の構造

参照元:http://asukaze-shop.com/shopdetail/000000000207/ (アスカゼ21)
ごく一部の車両を除き、現在市販されているほとんどの車両のヘッドライトはポリカーボネートなどの樹脂素材でできています。 一昔前までは、車のヘッドライト表面の素材は、ガラスが使われており、固いもので擦らない限り傷がついたり曇ったりすることはありませんでした。
しかし、ポリカーボネートなどの樹脂は、時の経過と共に劣化し変色していくため、近年販売されている車のほとんどは、古くなるとヘッドライト表面が黄ばみ曇ってきてしまうのです。では、なぜ耐久性に優れているガラスではなく、経年劣化が懸念される樹脂素材が使われているのかということになります。
耐久性を犠牲にしてでも樹脂素材を使用している理由は、ガラスに比べて軽く柔軟性があるため割れにくいことや、万が一衝突した際に飛散しにくいためです。
このように自動車メーカーは、ヘッドライトに限らず、既存の素材や製法を少しずつ変えることによって、コストダウンや、軽量化による燃費向上などの努力をしています。
黄ばみ、くもりの原因は紫外線と熱

参照元:http://novus-iwaki.way-nifty.com/maru/2009/06/post-93fa.html (ノーバスいわき)
ヘッドライトの素材として多く用いられているポリカーボネートは、軽さや柔軟性などの利点がある一方、紫外線に弱く、そのままではすぐに変色やひび割れを起こしてしまうため保護が必要。そこで、ヘッドライトの表面には、紫外線の影響を小さくするための特殊なコーティングがされ、ポリカーボネートを紫外線から守っているのです。
しかし、時の経過と共に樹脂やコーティングの劣化は避けられず、徐々に黄ばみや曇りが出てきてしまいます。
そしてもう一つの原因の熱については、LEDタイプのヘッドライトを除き、ハロゲンタイプとHIDタイプのヘッドライトは、点灯することで相当の熱を発します。また、特に夏場などの直射日光で受ける熱や、エンジンルーム内部からの熱など、ヘッドライトは常に熱にさらされている部品でもあるのです。
そういった熱に常にさらされることで、ポリカーボネートなどの樹脂素材は、通称「焼け」と言われる黄ばみが発生してしまいます。
ヘッドライト磨きとは被膜の再生

参照元:http://minkara.carview.co.jp/userid/626403/car/0/3518947/note.aspx (みんカラ)
ここまでお話したように、さまざまな要因によってくもってしまったヘッドライトの表面をきれいにし、見た目や明るさを復活させる方法がヘッドライト磨きです。実際の磨き方などについて、詳しくは後述しますが、ヘッドライト磨きでは、ヘッドライト表面に施されているコーティング=被膜を削り、くもってしまった層をきれいにすることで、透明度と輝きを取り戻します。
この時、焼け具合などによっては、軽く磨くだけでは綺麗にならない重症化しているケースでは、表面の被膜を完全に削り落とし、再度ヘッドライトをコーティングするという方法もあります。
ここで一つ覚えておいていただきたいのが、ヘッドライト磨きは、あくまでヘッドライト表面の被膜を再生させることしかできません。そのため、ポリカーボネートなどの樹脂素材自体が黄ばんでしまっている場合や、ヘッドライト内部のくもりや汚れなどを除去する効果は期待できず、あまりにひどい黄ばみの場合は、ヘッドライトを交換しなければなりません。
ヘッドライト磨きはDIYできるの?

参照元:http://car-smize.com/blog/headlight-restoration/659/ (カースマイズ)
それではここから、実際のヘッドライト磨きの方法についてご説明していきますが、まずは、業者に頼まず自分で磨く方法をご案内していきましょう。
市販されている研磨剤を使う

参照元:http://www.soft99.co.jp/blog/2016/01/4793.html (ソフト99)
年式が新しく、軽度のくもりの場合は、カー用品店やホームセンター、またはインターネット通販などで購入することができるヘッドライト専用の研磨剤が価格も安く、簡単に輝きを取り戻す効果が期待できオススメ。
ヘッドライト専用と書かれている研磨剤は、研磨剤としての研磨能力をあえて弱くすることで、表面の被膜を残したまま研磨できるように設計されているのです。使用方法について、詳しくは商品の取り扱い説明をご覧いただきたいのですが、どの商品も、まずはヘッドライト表面の汚れを洗い流し、砂などによる新たな傷の付着を防ぎます。
そののち、柔らかい布に研磨剤を適量取り、ヘッドライト表面を磨いていきますが、この時のコツとしては、布を円状に動かすのではなく、できるだけ直線に動かすようにしましょう。そうすることで、洗車傷と言われる円状の傷が消えやすくなるだけでなく、磨き作業でも付いてしまう円状の傷を防ぐことができます。
耐水ペーパーなどで研磨する

参照元:http://dacapo-osaka.com/menu/headlight_polish/ (ダ・カーポ)
専用コンパウンドで落とし切れない場合は、耐水ペーパーを使用して、被膜の表面を研磨していきます。耐水ペーパーは、200番より600番、600番より1200番というように、数字が大きくなるほど目が細かくなっていきますので、徐々に番手を上げていくようにしましょう。
ただし、完全に被膜を削り取ってしまうと、DIYで被膜を完璧に再生するのは難しいため、あまり無理をしてはいけません。
最初は800番あたりであまり力を入れず、全体が白くなったら、1200番、2000番と上げていき、最後は、ヘッドライト専用コンパウンドなどで根気よく磨き、艶を出していきましょう。
業者に依頼するメリットは?
やはり自分でやるのは不安という場合や、黄ばみや曇りが酷い場合には、やはりプロの専門業者にお願いするのが確実な方法です。ここからは、プロの専門業者に依頼するメリットや料金相場などについてお話していきます。
仕上がりはもちろん耐久性に差が出る

参照元:http://a.know-how.fc2.com/ja/19895/ (F2Cノウハウ)
綺麗にならないからと、あまり強く研磨してしまうと、最悪の場合、もともとのコーティング被膜が無くなってしまうことがあります。先述したように、もともとヘッドライトに使われているポリカーボネートなどの樹脂素材は紫外線に弱いため、コーティング被膜が無くなってしまうと、素材自体の劣化を早めてしまう恐れがあるのです。
では、専門業者はどのようにしているのかというと、もともと黄ばんでくもってしまったコーティング被膜をすべて除去しつつ、ポリッシャーなどを使い均等に研磨していきます。劣化したコーティング皮膜を完全に除去したのち、ポリカーボネートなどの樹脂素材が再び紫外線で劣化をしないよう、特殊なガラス系のコーティング剤(レジンなど)を使って、ヘッドライトの表面を再びコーティング。
つまり、専門業者での作業とDIYでの作業の大きな違いは、均等に研磨する技術と、ヘッドライト表面を再び保護するためのコーティングにあるのです。
ヘッドライトと磨を依頼できる業者と料金は?

参照元:https://www.pakutaso.com/20160231057post-7086.html (ぱくたそ)
現在多くのお店で、ヘッドライト磨きやコーティングを受けることができ、どの店舗もサイドメニュー的な扱いになっています。そのため、洗車専門店や、洗車に特化している店舗でない限り、もしかするとメニューの存在すら気が付かないこともあるかもしれません。
もっとも皆さんの身近でヘッドライト磨きとコーティングを行ってくれるのは、ガソリンスタンドやカー用品店です。 店舗により価格は若干異なりますが、研磨とコーティングがセットになって、8,000円~10,000円(片側4,000円~5,000円)程度で受けることができます。
施工にかかる時間は、状態により異なりますが30分~1時間程度で、耐久年数は1年間です。
その他、ボディーコーティングなどを専門にしている業者では、さらに耐久性の高いメニューも用意され、耐久性は3年程度となります。料金は左右で35,000円前後、施工時間は半日~1日といったところでしょう。
まとめ
軽量であることや、安全性の高さ、さらに製造コストの削減などの目的で、現在樹脂製のヘッドライトがほとんどです。そのため、どんな高級車であっても、残念ながらヘッドライトの黄ばみやくもりはなどの劣化は避けて通ることができません。
また、素材が樹脂であるが故に、ガラスやボディに比べて扱いがデリケートなのです。もちろん、専門業者に依頼することで、場合によっては新車のような状態にできる可能性もありますが、いくらプロであっても100%の保証があるわけではありません。
そこで、長くヘッドライトの輝きを維持するためには、市販の専用クリーナーなどを使い、こまめに磨くなど、日ごろのメンテナンスが必要なのです。