LEDヘッドライトNEWS

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今話題のインテリジェントライトシステムってなに?

投稿日:2016.11.22 その他

■走行状況や天候に合わせ、ヘッドライトを自動制御

ここ年々かの間に、自動車に搭載される電子システムはその進化を加速させています。 そのひとつが、「インテリジェントライトシステム」です。

このシステムは、自動車のライトを自動制御するもの。走行スピードや周囲の状況 、ドライバーのウインカー操作などに応じて、 自動車に搭載された複数のライトを統合的かつ最適に制御します。

このシステムには、安全性の確保や疲労の軽減面などで大きな注目が集まっています。 現在は一部の高級車に搭載され始めたばかりですが、今後の普及に期待が持たれています。

画像引用:メルセデスベンツ



●ライト関係を統合制御する先進のテクノロジー


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画像引用元:ホンダ 新型ステップワゴン グレード比較(画像No.21)


インテリジェントライトシステムは、自動車に装備されている各種のライトをトータルで管理・制御する技術です。


現在では、周囲の明るさに応じてヘッドライトを自動点灯/消灯する“オートライト” や先行車や対向車の有無によってライトの上向き/下向きを 切り換える“自動ハイビーム切り換え”などの機能が注目され普及が始まっています。


インテリジェントライトシステムは、これらの機能を大幅に進化させ、統合したものと位置づけられます。 インテリジェントライトシステムが制御するのは、ヘッドライトだけではありません。




制御の範囲は、ヘッドライトやフォグライトはもちろん、コーナーリングライトやデイライトなどにも及びます。 これらを統合的に管理し、走行スピードや周囲の状況に応じて最適の配光を行うのが、 インテリジェントライトシステムです。


たとえば、このシステムが搭載された車両では、ハンドルを大きく 切ることがなく車速が速い状態が一定時間続くと、自動的にヘッドライトの投光を前方遠くに伸ばします。


システムが高速道路を走行していると認識して、それに適した配光にライトを切り換えるのです。 また、比較的低速で一時停止や発進を繰り返すような場面では、交差点で進行方向を変える準備をすると、 その方向をより明るくするようコーナーリングライトなどを点灯します。


インテリジェントライトシステムは、このように状況にマッチする配光を自動的に行うことで、 夜間や悪天候時の安全性を高める機能です。これは、慣れない夜道を長時間走行するようなシーンで、 ドライバーの疲労を軽減するのにも役立ちます。



●ハンドルの切れ角やウインカー操作、走行スピードなどを感知


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画像引用元:メルセデスベンツ


インテリジェントライトシステムの実現には、 自動車に搭載された各種のセンサーが欠かせません。たとえば、スピードセンサーやハンドルの切れ角のセンサー、 周辺の明るさセンサーなどです。


このシステムは、これらのセンサーによって車両や周囲の状態を検出し、それを元に配光の制御を行います。



自動車のライトシステムとしては、既にいろいろな技術が開発され、熟成が進んでいます。 たとえば、ハンドル操作に連動してヘッドライトの投光をカーブの先に向ける“アクティブライト”というシステムがあります。
また、交差点で曲がる方向の周囲を明るく照らす“コーナーライト”という装備も既に一般化しています。 インテリジェントライトシステムは、これらの機能を統合連動し、運転時におけるより高い視認性を目指すものです。


自動車の運転では、目からの視覚情報は非常に重要です。インテリジェントライトシステムは、夜間における視覚情報を 増やすものです。これにより、今まで以上に夜間の走行安全性が高まることになります。



●進化の余地が残る、発展途上のシステム


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画像引用元:http://car.watch.impress.co.jp/img/car/docs/604/225/html/Panasonic_R500_001.jpg.html


夜間走行時の安全性や疲労軽減が期待されるインテリジェントライトシステム ですが、まだ一部のメーカーが上位グレードの車両に搭載しているだけの状況にあります。


コストの面もありますから、広く普及するにはまだ時間がかかりそうです。 また、現在のシステムも完成されたものではなく、まだまだ機能強化の余地があるという状況を知っておくべきでしょう。


たとえば、現在のシステムでは、車両の走行スピードをスピードセンサーによって得ています。


しかし、これだけ多くの車両にナビが搭載されているのですから、走行スピードや走行している場所はGPSの位置情報から 得ることも可能でしょう。もし、インテリジェントライトシステムがGPS情報を利用できれば、ハンドルの操作に先駆けて、 道のカーブに合わせた配光ができるはずです。


現在のシステムでは、ハンドルを切らなければその方向が明るくなりません。 しかし、地図情報と連動すれば、これから走る路面をハンドル操作の前に明るく照らせ、 より安全性が高まることになります。


また、地図情報があれば、道の傾斜に合わせてヘッドライトの光軸を上下させる ことも可能でしょう。システムがこのように進化すれば、たとえば四方から登った先にある交差点で、 停止している対向車にヘッドライトの光を浴びせることも避けられます。


さらに、既に車間距離の維持システムなどに使われているセンサーやソナーなどと連動させれば、 前方で動くものにヘッドライトの光を集中させたり、その動くものが存在する方向に補助ライトの光を当てるなどの 機能も実現できそうです。つまり、まだまだ大幅な進化が期待できるということになります。



●配光が変わったことを楽しむシステムになる危険性も



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画像引用元:三菱


高度な技術を統合して実現させるインテリジェントライトシステムで すが、危惧される点が若干あります。それは、ライトの状態が変化したことをドライバーが“楽しむ”装備になり 兼ねないということです。


インテリジェントシステムでは、“時速100㎞以上で1㎞以上走行するとライトを上向きにする” など、配光の条件が設定されています。この条件は公開されていますから、ドライバーにはシステムの稼働状況を確認したい心理が発生します。


このため、現実的には、手動でハイビームにするのが望ましいのに、システムの動作を確認したいがために、 1㎞をハイビームにせずに走行するシーンが起こりそうです。つまり、その1㎞は、車両の走行にとっては、 あまり望ましくない状態といえます。実際はドライバーが操作した方が望ましいのにシステムによる調整を待つのでは、 システムの意味がありません。


自動車に搭載されるシステムには、ABSやESC(横滑り防止装置)のように人間が肉体的に 対応するのが困難な状況を回避するものがあります。


このような装置は、自動車の走行を安定させ、安全に大きく寄与します。 しかし、現在のインテリジェントライトシステムは、その機能すべてが安全性に大きく貢献するかというと、 そうでもない気もします。高度なシステムだけに、故障や設定ミスなどの心配もあります。



このシステムが一時的な流行なのか、それとも洗練されて発展を続けるのか、今後の進化に注目したいと思います。

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