LEDヘッドライト厳選コラム

スフィアライトのライジングLEDヘッドライトを試してみた

投稿日:2018.01.04 HIDと比較

最近ようやく定着しつつあるLEDヘッドライトについて、実際にコンバージョンキットを取り付けてみることで、装着方法とその難易度や使用感を詳しくレビューしてみたいと思います。

●検証に用いたもの


・車両:トヨタ エスティマ 第二世代となる30系エスティマを使用しました。純正ハイビームのHB3ハロゲンバルブをLEDバルブに交換していきます。



・使用した商品:メーカー:株式会社SPREAD(spherelight:スフィアライト)

商品名:日本製LEDヘッドライトRIZINGⅡ(ライジング2シリーズ)

バルブ形状: HB3/HB4/HIR2

色温度:6000K(ホワイト)

明るさ:4800lm(2灯合計値)

価格:21,600円

セット内容:結束バンド、HB3 Oリング、六角レンチ、取扱説明書(兼保証書

保証期間:3年


 

●検証!LEDヘッドライトの取り付け手順


まずは、取り付け手順からポイントと共にみていきたいと思います。



・セット内容の確認


購入後到着した商品にセット内容のものが全て揃っているか必ず確認しておきましょう。取り付けを開始してから不足に気付いたのでは、余計な戻す手間が増えてしまうだけでなく確保しておいた時間まで無駄になってしまいます。



 

同梱されている保証書に必要事項を記入し、大切に保管しておいてください。万が一の初期不良や使用中3年以内に不具合が発生した場合には保証書の内容をみながらユーザー登録することで保障を受けることが可能になります。


<ポイント>


取り付ける前に取扱説明書をよく読み手順のイメージを掴んでおきましょう。特に大切なのはLEDチップの向きを確認することです。

・取り付け準備


車の電装パーツを取り扱う際のお約束です。少々面倒に思われるかもしれませんが、万が一のショートを防ぐためにも必ず作業前にバッテリーのマイナス端子を取り外しておきましょう。少しの手間を惜しんでうっかりミスによるショートで壊してしまってから後悔したのでは遅いです。



・純正ハロゲンランプの取り外し


通常ヘッドライトユニット一つにいくつかのバルブが付いています。大抵の場合ポジション、ロービーム、ハイビーム、ウィンカーの4点セット、車種によってはさらにコーナーライトやフォグランプまで含めると6点の多さです。



ですので、取り外す前に対象のバルブがどれか、点灯させてみることで確実に確認しておきましょう。今回の場合は、4点セットで、対象のハイビームは比較的作業スペースが確保できる場所にありました。


画像は右側の作業になりますが、実は左側はバッテリーが邪魔で全く作業スペースが確保できなかったため、バッテリー本体を取り外しての作業となりました。この様に車種によっては、作業スペース確保のために補記類を取り外したり、逆にヘッドライト本体を取り外したりする必要がありますので、事前にインターネット等で作業例を確認しておくことをお薦めします。



バルブの取り外し方は簡単です。台座を掴んで反時計周りに捻ってヘッドライトユニットから引き抜きます。後は電源ラインを一番近いカプラーで引き抜くだけです。



<ポイント>


カプラーの後ろのコードはエンジンルーム内の熱により劣化している可能性が高いです。カプラーを引き抜く際に無理な力をかけないようにくれぐれもご注意ください。


・LEDバルブの取り付け


ハロゲンもLEDもバルブの発光部や放熱部の有無などは異なるものの、肝心の台座の形状はほぼ同じです。ただし、LEDの方が少々長いため狭いスペースでは作業しづらいかもしれませんが、くれぐれもチップ部を傷つけないようにご注意ください。



台座の欠けている部分を車体側と合わせて奥まで挿入し、時計回りに捻ることでしっかりと固定します。



<ポイント>


取扱説明書にも記載されているのですが、必ずチップ部が地面に対して90度縦向きになるように取り付けます。この確度が合わないとチップからの光が適切にリフレクターに当たらず、設計通りの光量やカットラインが出ないことで車検にも対応できなくなってしまう場合があります。

台座の欠けを変えてみても90度にならない場合には、付属の六角レンチを用いて台座とバルブの位置を調整します。


バルブと変換コネクタ部をつなぐ接続部分をつなげます。

変換コネクタ部と車体側コネクタを繋ぎます。商品の汎用性が高いため大抵の車種に対して文字通りカプラーオンでの作業が可能です。

変換コネクタ部や配線が長くなった分遊びが出てしまいます。これを放置しておいて、ファーンベルトなど回転部分に当たってしまっては大変ですので、付属の結束バンドを使って適当な場所に固定しておきます。

これで片側の作業は完了です。極性の間違いがないか、カプラーが緩んでいないかなど一通り最終チェックをしてから、バッテリーのマイナス端子を戻して点灯テストをしてみましょう。問題なく点灯することが確認できたら、反対側も同様の手順で作業します。作業時間としては不慣れな方でも片側1時間もあれば十分可能だと思われます。


●取り付け難易度



取り付け手順はいかがだったでしょうか。


スペース確保のために少々補記類を取り外す必要がありましたが、本体の取り付けそのものはカプラーオンで非常に簡単です。この簡単さもLEDのHIDと比較した際のアドバンテージではないでしょうか。HIDの場合だと、どうしても高圧電流のかかるバラストの取り付けもあるため、電気の取り扱い知識が全くない方にはお薦めできず、難易度は高めとなります


今回取り付けたスフィアライトの製品だと品質も高く、台座の剛性感や精度の高さから素人でも取り付けに手間取ることはほとんどないと思われます。/p>

純正ハロゲンとスフィアライトLEDとの比較



スフィアライトLEDの取り付けが無事に終わったところで純正ハロゲンとの比較検証を行っていきたいと思います。



概観


光源を変更することは、もちろん夜間の視界を少しでもよくすることに本来の意味があるのですが、白いスッキリとした色温度に変更することで外見もかっこよくなるのも確かです。


上の画像は右側のみLEDに交換し左側は純正ハロゲンのままにしたものです。左右を見比べると確かに右側の方が近代的でクールな印象となっていることがお分かりいただけるのではないでしょうか。このことからファッション性を考慮しても交換するメリットは十分にあると言えます。


【ハロゲン】


【LED】


色温度


外観上の演出としても色温度が高く白いLEDは有効だというと話をしましたが、それはもちろん光源としてみた場合でも同じことが言えます。ハロゲンと比べて明らかに白くスッキリとしていて、より日中帯と近い視野が得られています。画像ではわかりにくいのですが、実際は照射された物体のみでなく中間の空間についても同様に色のないクリアな視界と言えます。


有効範囲


一昔前のLEDでは、その性質上どうしても指向性が強く前方照射範囲としては確かに明るいのですが、そこから少しずれた両サイドやそこに届くまでの道のりは決して明るいとは言えませんでした。


ハロゲンと比較すると明るい部分の面積が半分程度でした。しかし、今回の比較画像を見比べていただくと、ハロゲンと比較しても全く見劣りしないどころか、有効範囲も広がっていると言っても過言ではありません。技術の進歩は素晴らしい恩恵をもたらせてくれます。


その証拠に左側手前の地面に書かれている文字についても明らかにLEDの方がくっきりと浮かび上がっています。


手前だけでなく奥でも同様のことが言えます。今回はハイビームのため、すぐ手前ではなくもっと前方を明るくすることが目的の光ではありますが、直進方向の右折の矢印の場所の光もLEDの方が明るいです。


念のために縦方向についても比較してみましょう。右側にある赤い消火栓を見比べてみてください。明らかにLEDの方が明るく照らし出しています。これにより、路面だけでなく縦方向にも立体的に照射できていることがわかります。照射範囲としては、縦横高さの全ての点においてハロゲンよりもLEDが有効という結果になりました。



・カットライン


残念ながらこの項目だけは、どうしてもハロゲンの方が勝っているという他ないかもしれません。左側の壁への照射を見る限りハロゲンではカットラインがはっきりでているのですが、LEDでは明確にどこまでが照らせているのか境界が少し曖昧です。


もちろんこれは機械での計測上の違いはわずかであり、車検への対応は問題ありません。



●総合評価



今回だけでなく、これまでにも光源の種類による取り付け難易度や明るさを比較検証してきましたが、今回の結果からはっきりとLEDの時代が到来しつつあることを確認できました。


中でも有効範囲でもお話しましたが、数年前と比べてLEDの進歩が素晴らしく指向性が強過ぎるという欠点を見事にクリアすることで、明確にハロゲンより優れていることを証明しています。


これまではLEDのその有効範囲だけがネックでHIDをお薦めしてきたのですが、今後はその必要はないでしょう。ヘッドライトの一番の目的が有効視界を確保することにあるだけに、これまでは他のメリットを我慢してでもHIDの方が有効と言わざるを得ませんでした。


HIDと比較しても立ち上がり速度、有効範囲、寿命、消費電力、取り付け難易度、価格のどれをとってもLEDの方が優れています。メーカー各社の純正採用もLEDが増加の一途をたどっている背景にはこうした技術の進歩があったというわけです。


取り付け難易度にも重なるかもしれませんが、もう一つ実体験としてのメリットを挙げさせていただくと、純正HIDが点灯しなくなった際にバルブ交換で済めばいいのですが、バラストが故障しているケースがよくあります。


そして、バラストは単体でも高額である上に大抵の場合はヘッドライトユニットの下にあるためバンパー脱着を伴いその分工賃も高くなってしまいます。この高額で面倒だった修理が、LEDでは全く必要ないことになります。これだけでも相当なメリットと言えます。万が一純正HIDのバラストが故障してしまった際には思い切ってLEDに交換してみてはいかがでしょうか。

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