LEDヘッドライト

暗いH16フォグランプをLED化する際の注意点を解説
投稿日:2017.12.28 お知らせ

最近発売されたエコカーに乗っている方で、「フォグランプが前の車に比べて暗い」と感じている方が多いと思いますが、その原因は、消費電力が小さい「H16」のバルブを使用しているからに他なりません。
ところが、以前のようにただ明るくするために、ワット数の大きな商品を選べないことがH16フォグランプ最大問題点。
この記事では、H16フォグランプを明るくするための最善の方法や、LEDへ交換する際のポイントなどについて解説していきます。
目次
H16バルブのフォグって?
H16バルブは比較的新しく、省電力が特徴のハロゲンバルブで、主にアクアやシエンタなどのエコカーに使われています。
車のハロゲンバルブに書かれている「H〇」のHはハロゲン(harogen)のHを頭文字にして開発された順番でH1から順に番号が付けられました。つまりH16は、単純に順番から言っても、H1やH8、H11に比べ比較的最近であることが言えます。
そんな新しい規格のH16バルブにはどんな特徴があるのか詳しく見ていきましょう。
・H16フォグバルブの特徴は省電力
上記でもお話したようにH16バルブの特徴は、消費電力が19W とかなり省電力であることです。消費する電力が小さくなれば、バッテリーはもちろん、発電機であるオルタネーターの負荷を減らすことができます。ハイブリッド車や省燃費性能を売りにしている車種では、1Wでも消費電力は抑えたいのです。
・省電力化のメリット
バルブの消費電力が少なければ当然使用される電気の量が少なく、それだけでもエコに繋がることは容易に想像できますが、消費電力が小さいことで得られるメリットは他にもあります。
消費電力が小さくなれば、その分バルブの発熱量が小さくなり、フォグランプ灯体に特別な熱対策をする必要がありません。
ハロゲンバルブを使用しているヘッドライトやフォグランプは、バルブ本体の光を、リフレクターと呼ばれる反射板で反射させ前方など必要な方向へ光をあてています。発熱量が大きい場合は、この反射板に金属を使用したり、熱に耐えられる特別な処理を行わなければなりません。
特にフォグランプは、ヘッドライトに比べ灯体自体が小さく、熱源であるバルブと、レンズや本体との距離が近いため、熱対策を施さなければ、本体が溶けてしまうなどの不具合が起こってしまうのです。
消費電力が小さく、発せられる熱量が少ないH16バルブを使用することで、フォグランプの灯体自体を小さくしやすく、樹脂製のレンズを使用できるため、フォグランプを軽量化することも可能なのです。
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・間違えると取り返しのつかないことに!
皆さんはヘッドライトやフォグランプのバルブを交換する際、必ずバルブの規格を確認した上で購入していると思いますので、まず間違えるなどということはないでしょう。
ですが、H16バルブは、H8やH11と同じ寸法で、バルブに印字されている数字を確認しなければ、プロでも判別することは難しいのです。
さらに、純正バルブ(純正仕様バルブ)であれば、バルブ全体の形が同一であっても、台座部分のツメの形状が異なるため、まず取り付けることはできません。
しかし、社外品の中には、造りの精度が甘いものや、もともとH8/H11/H16兼用の商品もありますので、H16のフォグランプが装着された車に乗っている場合は、価格や見た目だけで商品を選ぶことのないようにしましょう。
万が一H16のフォグランプに、H8やH11のフォグランプを装着してしまうと、フォグランプの灯体が熱に耐えることができず、最悪の場合、本体やレンズが溶けてしまう恐れがあります。
・HIDタイプの取付けは事実上不可能?
省電力がメリットのH16ですが、消費電力が少ない分、従来品に比べてどうしても暗くなってしまうという欠点があります。
そのためH16のフォグランプを装着している車のオーナーの中には、明るさに不満を持っている方も少なくないのです。
そこで、明るさを求める場合、どうしてもHIDへの交換を考えてしまいがちですが、先述したように、H16のフォグランプは耐熱性が高くないため、H8やH11に互換性のあるHIDを使用すると、灯体が破損してしまう恐れがあります。
IPFやFCLなど、各メーカーからH16対応の低出力タイプが販売さえれていますが、HIDの特性上、どのメーカーでも灯体への影響について注意を促しているのが現状です。
濃霧時など悪天候の際には、明るいHIDが欲しいところですが、万が一レンズや灯体が破損してしまうと、純正フォグランプの交換には相当な部品代を覚悟しなければなりません。
よって、HIDとはいかないまでも、純正HIDよりも確実に明るくすることができる、LEDへの交換がオススメです。
H16フォグにはLEDとハロゲンどっちがオススメ?

H16のフォグランプには、事実上HIDの取り付けが困難、もしくは相応のリスクが伴うことはお分かりいただけたと思います。
また、フォグランプはあくまで前部霧灯であるため、ファッション性だけでなく、ハロゲンとLEDそれぞれの特性を理解し、自分の用途に合った方を選択するようにしましょう。
そこで、ここからは、ハロゲンとLEDのメリットをそれぞれご紹介していきますので、フォグランプをカスタムする際の参考にしてください。
・H16LEDバルブのメリット
LEDバルブのメリットは何と言っても明るさです。
「消費電力が上げられないH16ではあまり意味が無いのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ハロゲンとLEDでは、もともとの明るさが違うのです。
一般的にH16(19W)のハロゲンバルブはおよそ370ルーメンであるのに対し、消費電力がさらに少ないLEDでも1000ルーメン以上となっています。
よって、灯体への影響がより少ない消費電力(ワット数)であっても、LEDの方が確実に明るくできるのです。
・H16ハロゲンバルブのメリット
暗いというイメージが先行してしまうハロゲンバルブですが、確かに従来のH11(55W)のころに比べてかなり暗くなってしまったのは事実。
しかし、使用状況によってはハロゲンバルブの方が適していることがあるのです。
フィラメントと呼ばれる電熱線を発光させているハロゲンバルブは、光と共に熱を放出するという特性があり、その熱によってレンズに付着した雪を溶かすことが可能。
一方、LEDはバルブ自体がほとんど熱を発していないため、付着した雪が溶けることなくどんどんレンズに積もっていってしまいます。
そのため、毎年確実に雪が降る地域にお住まいの方や、スキーやスノーボードに良く出かけるという方の場合、LEDではなくハロゲンの方がオススメなのです。
さらに言えば、6雪道などでは通常の路面とは違い、6000ケルビンなどの白っぽい光は雪(正確には水または氷)に光が吸収されてしまい、陰影がせず見えにくくなります。
そこで、2400ケルビン程度のイエローのハロゲンバルブを使用することで、道の凹凸などがハッキリ見え、安全運転にも繋がるのです。
H16フォグLEDバルブを選ぶポイント

今では多くのメーカーからH16対応のLEDキットが販売されていますが、規格だけを見て購入するのはあまりオススメしません。
H16のハロゲンバルブをLEDに交換する場合には、以下の点に注意して購入するようにしましょう。
①バルブ全体の長さ
②色温度
③配光調整
以下、解説をしていきます。
①バルブ全体の長さ
フォグランプはバンパー下部に取り付けられているため、車種によっては、フォグランプ裏のスペースに余裕がない場合があります。
そのため、購入する商品のバルブ先端からヒートシンクまで、全体の長さを確認し、自分の車にそのスペースがあるのかを確認しましょう。
②色温度
上記でも触れましたが、光が白くなればなるほど悪天候の視界は悪くなってしまうため、ファッション性を重視するのか、実用性を重視するのかによって、自分に合った色温度の商品を選択しましょう。
③配光調整
フォグランプも、ヘッドライトと同じく、光を一度リフレクター(反射板)に反射させて、光の方向を決めており、光源(LED素子)の位置によっては、純正とは違う方向を照らしてしまう可能性があるのです。
そのため、LEDフォグランプバルブに交換した際には、LEDの位置を調整しなければなりません。
そこで、バルブを取り付けた状態で光源位置を調整できるタイプを選ぶと、比較的簡単に配光を整えることができオススメです。
順位 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
ブランド | 2018モデル fcl | ユアーズ | スフィア ライト |
明るさ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
配光 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
放熱type | フィン | フィン | フィン |
ルーメン | 2,200 | 3,000 | 2,400 |
消費電力 | 18W | 不明 | 21W |
耐久性 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
ケルビン | 3,000 3,500 6000 | 不明 | 4,500 6,000 |
価格 | 13,400円 | 9,016円 | 27,864円 |
保証 | 1年間 | 1年間 | 3年間 |
送料 | 無料 | 無料 | 15,000円以上送料無料 |
代引き 手数量 | 15,000円以上無料 | ー | 金額に準ずる |
コスパ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
みんカラレビュー | 251件 | ー | 42件 |
発売 | 2018年 | 2015年 | 2017年 |
輸入車 対応品 | 有り | 無し | 無し |
対応 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
商品 | 2018モデル fcl | ユアーズ | スフィアライト |
まとめ

近年販売されている乗用車の多くは、一昔前には考えられないほどの燃費性能を発揮していますが、その熾烈な燃費競争は、いまだ終わる気配がありません。
少しでも燃費を向上させるためには、1Wでも消費電力を減らし1gでも軽量化しなくてはならず、その代償として、フォグランプが暗くなったとも言えるのです。
とは言え、フォグランプ本来の目的は、悪天候時の視界を確保することであり、安全に直結する内容ですので、明るくするに越したことはありません。
省電力設計であるため、少々商品選びに注意が必要なH16ですが、この記事を参考に自分に合った形でフォグランプをカスタムしてください。