LEDヘッドライト厳選コラム

ヘッドライトの光軸調整の仕方

投稿日:2016.10.19 LEDヘッドライトの選び方

車のライトをLEDに変えたら、光軸調整が必要!なぜなら・・・

クルマのランプをLEDに変えたら、光軸調整が必要です。光軸調整をせずそのままにしてLEDの状態で走っていると、知らないうちに眩しいと思われてパッシングされたり、自分で見てみても片方だけ眩しすぎたりなど、いろいろと不都合が起こります。

純正のリフレクターやプロジェクターはハロゲンを使うことを前提にして設計されているので、光軸がずれたり、LEDでは光量が増えすぎて光りが拡散してしまうのです。


純正ハロゲンの仕様からLEDに変更することで起こる不都合を回避するためにも。光軸調整はできるのであれば行ったほうがいいのです。


ですが、別料金のためあまり行っていない人が多いのが難点です。


そもそも光軸とは?


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光軸とはヘッドライトが一直線に照らしている方向のことをいいます。ヘッドライトはただ漫然と明るくしているわけではなく、決まった光軸の向きがあります。光軸がちゃんとしてないと、実は車検に通らないのです。


光軸がずれていると運転に差し障りがあるだけでなく、自分が困るだけではなくて対向車が見えにくくなり、前の車が眩しく感じてしまったりなど、走行が危険になりかねません。


光軸がずれる原因


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参照:光軸がずれる原因


ヘッドライトは、通常の使用では光軸がずれたりはしません。ですが、何か大きな衝撃を受けたときや、タイヤの極端な摩耗によって光軸がずれたりします。極端に重たい荷物を載せて車のバランスが崩れている時なども、光軸がずれたりします。


光軸がずれると、ヘッドライトの状態が狂ってしまうので、極端に手前しか照らさない、ロービームなのにハイビームのように遠くを照らす。そうしたところから、今光軸がずれているというのが体感できるようになります。


光軸をチェックしよう


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では具体的に、ヘッドライトの光軸がずれているかどうかをチェックする方法をお知らせします。照らしたいものに対して、ハイビームやロービームで照らした際、ハイビームでは照らされていても、ロービームでは照らされていない場所ができます。


この領域のことをカットオフラインと呼ぶのですが、これを使って光軸を確認していきます。カットオフラインを自分の体に写し込んで、そのまま車から下がり、5センチ以上、上にずれていればそれは光軸が狂っています。下にずれる分には問題ありません。


基本的には、業者に依頼するのが一番ですが、ある程度の調整であれば個人でも可能です。まず、純正の照射状態を確認・記録(マーキング)します。純正ハロゲンの状態で垂直な壁から車を3m程度離した状態で壁に向かって照射します。


その時にカットオフライン(ハイビームでは照らされていても、ロービームでは照らされていない場所の境目)をテープなどでマーキングします。


次に車はそのままにハロゲンバルブからLEDバルブに交換し、同じく照射します。マーキングとのズレがそのまま光軸のずれとなります。


必ずヘッドライトには上下方向の調節用ネジと左右方向の調節用ネジがありますので、このネジを締めたり、緩めたりすることでリフレクターまたはプロジェクターが動く仕組みです。


この二つのネジを調整してマーキングした純正ハロゲンの照射状態に近づけます。
※一部の車には純正でレベライザーが装備されています。必ず0の状態にして調整を行いましょう。


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なぜロービームで合わせる必要があるのか?



上記で申し上げているように、車のヘッドライトにはカットオフラインを持つロービームと、カットオフラインを持たないハイビームがあります。本来はハイビームも調整したいところですが、通常の使用においては、ご説明しているロービーム側だけの調整でほぼ問題ありません。


ハイビームの正式名称は「走行灯」、対してロービームの正式名称は「すれ違い灯」と言いますので、本来夜間走行時に点灯するべきなのはハイビームなのです。しかし、対向車などが眩しいと当然安全運転の妨げになるため、ハイビーム(走行灯)をロービーム(すれ違い灯)に切り替える必要があります。


ところが、現代の日本では、対向車や先行車がいないということは少なく、街中のほとんどに街路灯が設置されていることにより、ほぼロービームだけで走行できる状況になりました。そこで、保安基準が見直され、平成10年9月1日以降に製造された車は、ロービームでの検査に切り替えられたのです。


そのため、現代の車で光軸を合わせる場合はロービームで合わせておけば、事実上問題無く使用でき、さらに、周囲に迷惑をかけることもありません。



光軸調整を行う際の注意点やポイント



上記では、純正ハロゲンのときにマーキングした位置に、2つの調整ネジを回すことで調整を行うとご案内しましたが、ここからは、調整を行う上で注意していただきたいポンとについて詳しくお話していきます。


できるだけ平らな場所で行う


何か車の作業を行う際には、できるだけ平らな場所で行うことが基本中の基本です。ヘッドライトバルブの交換では、極限られた車種でない限り車をジャッキアップすることはないと思いますが、交換後の調整を見越して、作業する場所は慎重に決めましょう。


先述しているように、光軸は車が傾いているだけでも変わりますので、例えば、左右どちらかに傾いている地面の場合、車は地面の傾斜以上に傾きます。それは前後に傾いている場合でも同じです。


光軸はあくまで車が水平状態のときを基準にしているため、傾いたまま調整してもあまり意味がありません。


重量のある荷物は降ろしておく


地面の傾斜と同じく、重量物を積んでいる場合は車が傾いてしまい、正確な光軸調整ができませんので、重量のある荷物は降ろしておきましょう。


実際の使用においては、そこまで厳密に捉える必要はありませんが、車検などの検査では、検査時車両状態という規定があります。検査時車両状態とは、空車状態の車に、運転者一人が乗車した状態。そして、空車状態とは、オイルや燃料などの油脂類が規定量入っていて、走行に必要のない荷物は積んでいない状態を指します。


実際の車検ではプラス100kgまでであればそのまま受けることができますが、光軸を調整する際には、できるだけ荷物を降ろしておいた方が確実です。



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一気に調整ネジを回さない


光軸調整の際に回す調整ネジですが、なかなか動かないからと一気に動かしてはいけません。もともと、奥まった位置にネジがある場合や、すんなり工具と噛み合わない場合なども考えられますので、あまり力を入れ過ぎず、丁寧に回していくことを心がけましょう。


ヘッドライトの光軸調整用ネジは、樹脂製のものがあり、ドライバーがきちんとかみ合っていないとナメて削れてしまうことがあります。また、特に年式の古い車の場合は、腐食により固着していることが有り、無理に回すと折れてしまう可能性もあるのです。


さらに、初代ラパンなど特定の車種では、あまり大きく動かしてしまうと、ヘッドライト内部の支点が外れてしまうものもあり、一般の方が修理するのは難しくなってしまいます。様子を見ながらゆっくり回すことを心掛け、固い場合や、変な動きをする場合は、無理をせず整備工場などに依頼するようにしましょう。


あくまで簡易的な方法と認識する


この記事で紹介している方法は、あくまでも簡易的な方法でしかありません。調整によって合わせる基準が、交換前の位置ですので、その位置自体が保安基準上正しいとは言い切れないのです。


車検でヘッドライトの検査をされる光軸は、高すぎても低すぎてもダメなのですが、塀などの照射する簡易的な方法では、一般のユーザーが正確な数値を測ることはほぼ不可能です。


また、車検では光軸のほかに明るさ(光度)の検査も行われるため、車検が近い場合や、より完璧を求めるのであれば、整備工場などに依頼することをオススメします。

業者に依頼しよう


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参照:車ダイビングスキー旅行DIYを愛するオジサンのブログ


光軸の調節そのものは、一般の方でもできる簡単な作業です。ネジを回すだけですので、誰でもできます。



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ですが、それが基準内におさまっているかどうかを確認して合わせるとなると、難しいと思います。車の知識がないままに見よう見まねで光軸調整を行うと、ズレがよりひどくなる場合があります。


安全で確実な光軸調整を行うためにも、整備工場などに依頼しましょう。整備工場に依頼した場合は、予算はだいたい数千円で依頼できます。余計な手間もかからず、調整はあっと言う間に終わりますので、運転のリスクを下げて周りに迷惑をかけないためにも、業者に依頼しましょう。


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